目次
- 〈本文理解〉
- 〈設問解説〉 問一 「作並くんは驚いたように私を見詰めた。意外なことを言われた、と言いたげだった」(傍線部(1))とある。作並くんは何に驚いたのか。説明せよ。(二行:一行30字程度)
- 問二 「嘘! 二人共、お互いのちっちゃい頃しか見ていない」(傍線部(2))とある。日向子がこのように確信していた理由を本文中の言葉を使って説明せよ。(二行:一行30字程度)
- 問三 「思い出って、そんなことに有効に使えるものなの?」(傍線部(3))とある。思い出のあり方に対して日向子はなぜそのように感じたのか。その理由を説明せよ。(三行:一行30字程度)
- 問四 「そこから、もう一度始める。初恋に限りなく似た、けれども、まったく異なるつながりを」(傍線部(4))とある。これとほぼ同じ内容を述べている一文をこれより前から見つけ、冒頭の五字を抜き出せ(句読点を含む)。
- 問五 「がきだよ。私は心の中で呟いた」(傍線部(5))とある。日向子がこのように感じた理由を説明せよ。(二行:一行30字程度)
- 問六 「慰めてやる。今度、あいつらが哲ちゃんを苛めたりしたら、絶対に私が慰めてやるから」(傍線部(6))とある。ここには作並に対する日向子の気持ちの変化が表れている。日向子の気持ちはどのように変化したのか。「涙」「いとおしい」「おやじ」の三語を使って説明せよ。(三行:一行30字程度)
〈本文理解〉
出典は山田詠美の小説『海の庭』。
(前書き)。主人公の日向子は高校二年生。家族は母の実家で暮らしていたが、高校入学直後に両親が離婚して父が出て行った。父の荷物の搬出にやってきた引っ越し業者(作並)は母の幼なじみで、それ以来、彼はたびたび実家を訪れるようになる。二人は子供の頃、実家の庭を遊び場にしており、その時の会話を二人が再現する様子を日向子は何度か目撃する。日向子も彼と親しく話すようになり、母にならって作並くんと呼ぶが、母と彼の関係に違和感がぬぐえない。夏休み、日向子・作並・日向子の友人の三人で海に行く。
1️⃣(海での会話①) 海に着くと、友達は知り合いの家に預けてあったサーフボードを抱えて早速出掛けてしまった。…「作並くん、海好き?」。「好きだけど、ずっと来てなかったなあ。海の記憶っていうと、砂浜に転がってた黄色いサンオイルの容器‥‥だから、たぶん日向ちゃんぐらいの年だ」。「黄色いサンオイル?何それ、どこの?」。「資生堂だと思うけど。コパトーンとか出る前の話だよ」。「コパトーンのない時代なんてあったの?有り得ない。作並くん、ずい分昔から生きてんだね」。
作並は驚いたように私を見詰めた。意外なことを言われた、と言いたげだった(傍線部(1))。
「‥‥私、何か変なこと言った?」。「いや。そうか、そんなに年離れてたか。そうだよなあ」
2️⃣(日向子の内面) 作並くんは遠くで波乗りする人たちを無言でながめている。海に目を向ける人には二つの種類があるのを、私は知っている。そこに現在を見る人と過去を見る人だ。彼は、昔の海水浴場でも思い出しているのだろうか。だとしたら、そこから連れ戻したい。私が見ている海を見て欲しい。…
幼ない頃、両親は毎年私を海に連れて行ってくれた。むらさき貝に鳥肌を立てたり、うみうしをつかんで気味悪がったりした。海には不思議な生き物がいるものだと、感心した。あの海にいた私に過去も未来もなかった。その時見ているもの、触れているもの、感じているものだけが、すべてだった。…やがて、私は、家族そろった海辺の夏を失ったが、そこに思い残すことはなかった。…
今の私の海は、ここにある。あの時見た生き物もいない。父も母もいない。その代わりに、浜辺に打ち上げられた海草やボードを抱えて帰って来る男の人や作並くんがいる。この光景が大好きだと思う。けれど、将来、懐かしむことはあっても、この日に帰りたいとは思わないような気はする。思い馳せる過去は、既に何かを失っているからだ。仲の良い家族が、もういないように。
3️⃣(海での会話②) 「作並くんは、昔のママが好きなんでしょ?今のママに興味ないんでしょ?」。「そんなことないよ。おれ、今の吉田が好きだよ」。「嘘!二人共、お互いのちっちゃい頃しか見ていない」(傍線部(2))。「日向ちゃん、解ってないな。おれが見てるのは年取った今の彼女だよ。彼女なりに疲れることして来たんだろう。ほっぺたに子供みたいな可愛い脂肪を付けてないし皺もある。それなのにおれの戻りたい場所をちゃんと隠してる。おれは、もう一度そこに辿り着きたいの」。「それって、やっぱ、初恋やり直すってことじゃん」。頬をつねられた。その力が強過ぎて、私は声を上げた。あんまりしつこいので怒らせてしまったかとうかがうと、作並くんは私の頬を撫でて笑った。「大人が初恋やり直すって、いやらしくて最高だろ?」。その言葉に、私の方が照れた。今まで首を傾げて傍観していた二人の様子が、鮮明に色を変えて脳裏に浮かび上がって来た。そうだったのか、と腑に落ちた。二人は、子供の純粋さを取り戻そうとしていたのではなく、大人の淫靡さを作り上げようとしていたのか。「思い出って、そんなことに有効に使えるものなの?」(傍線部(3)) 。いやらしい、と思った。…
4️⃣(海での会話③) 「ママとキスしたことある?」。答えようとしないので何度もせがんだ。…「一度だけあるよ」。「どこで?」。「あの庭の離れで。それからもう、あの庭には行ってない。哲ちゃん、小夜ちゃんとも呼び合わなくなった。習字なんて嫌だったけど、あの庭は好きだった。でも、中学に入る頃から、あの庭そのものじゃなくて、離れに行くことが目標になってた。あの頃は、そんな自分が後ろめたくてたまんなかったよ」。私は木々に囲まれて夏でもひんやりとした空気の沈む書道教室を思い浮かべた。二人は、あそこに辿り着きたいのだ。そして、
そこからもう一度始める。初恋に限りなく似た、けれども、まったく異なるつながりを(傍線部(4))。
「私、どういう顔して、作並くんとママを見たらいいのか解んなくなっちゃたよ」。「心配するなよ。おれ、吉田とどうにかなろうなんて思ってないから。もう離れに人がいなくなるのを見計らってた頃のがきじゃない」。
がきだよ。私は心の中で呟いた(傍線部(5))。
そうしたら哲ちゃんて呼びたくなった。作並くんが、私を日向ちゃんて呼ぶなら、私も、哲ちゃんて呼んでも良い筈だ。
5️⃣(帰り①) 日が傾く前に、私たちは車を停めてある空地に戻った。途中、時々、教えてもらっているサーファーが私を呼んだ。「日向子、来てるんなら声をかけてくれて良かったじゃん」。「気付かなかったんだよ」。彼は、少し離れた所にいる作並くんを見て声を潜めようともせず、言った。「誰だよ、あのおやじ。さっき二人でべたべたしてたけど、最低。マジで日向子に似合わねえよ。だせー」。「あんたの方が、余程、おやじだよ、ターコ」。「あ?」。
呆気に取られる彼を残して、私は作並くんに駆け寄った。今の会話を聞いて気を悪くしていなければ良いのだが、と思って見詰めると、彼は、無言のまま私を車に促した。「作並くん、ごめん」。「なんで日向ちゃんが謝るの。おれがおやじなのは事実でしょ」。作並くんは、そう言って、車の中からTシャツを取り出した。その背中が急な日焼けで真っ赤になっている。彼の肌は、作業着から出ている部分しか黒くない。ほんと、「だせー」。そう思ったら、涙が溢れて来た。「おい、どうした、どうした」。作並くんは、慌てて私に近寄って肩を抱いて顔を覗き込んだ。真底、困り果てたように目尻がたれている。涙が止まらない。だせーおやじ。情けない。でも、人を情けないと思うのと、いとおしいと思うことってなんて似ているんだろう。
6️⃣(帰り②) 東京方面に向かう車の中でも、私はずっと泣いていた。作並くんは、時々、私の様子をうかがっているようだったが、何も言わなかった。家に着いて私を降ろす段になって、ようやく口を開いた。「すっきりしたか」。「まあね」。途端に気恥ずかしくなり、私は不貞腐れたように口をとがらせた。「涙を溜め込むと体に悪いらしいぞ。泣きたくなったら、いつでもおれに言えよ。泣かしてやるから」。「どうやって?」。「海に連れてって、あの小僧たちに、おやじよばわりされてやる」。「ばーか、そんなんじゃ泣けねーよ、真実だもん」。笑い声を背後に聞きながら、私は乱暴に車のドアを閉めた。クラクションを二度鳴らして、作並くんは去って行った。私は、振り返って、車が小さくなるのを見詰めながらひとりごちた。
慰めてやる。今度、あいつらが哲ちゃんを苛めたりしたら、絶対に私が慰めてやるから(傍線部(6))。
〈設問解説〉問一 「作並くんは驚いたように私を見詰めた。意外なことを言われた、と言いたげだった」(傍線部(1))とある。作並くんは何に驚いたのか。説明せよ。(二行:一行30字程度)
理由説明問題。もちろん、傍線後の作並のセリフ「そんなに年離れてたか。そうだよなあ」から分かるように、日向子との年の差に作並は驚いたのであるが、それを日向子に指摘されたことにも、作並は驚いたのである。というのも、日向子は作並の幼なじみの母と同じように「作並くん」と呼び、作並と親しく接していて(前書き)、実際タメ口で話す仲だからである。その日向子に、「コパトーンのない時代なんてあったの?」とジェネレーションギャップを指摘され、改めて考えたら二人には親子の年の差がある、そのことに二度、作並は驚いたのである。
<GV解答例>
お互い年の近い友人のように接している日向子に世代の違いを指摘されたことと、改めて振り返った時の二人の親子のような年の差。(60)
<参考 S台解答例>
ずいぶん昔から生きてんだねと日向子から言われて気付いた年齢差。(31)
<参考 K塾解答例>
「ずいぶん昔から生きてんだね」と言われたことで今さらながら気付いた二人の間の年齢の差。(43)
問二 「嘘! 二人共、お互いのちっちゃい頃しか見ていない」(傍線部(2))とある。日向子がこのように確信していた理由を本文中の言葉を使って説明せよ。(二行:一行30字程度)
理由説明問題(心情)。「本文中の言葉を使って」と当たり前ともいえる断りがあるのは、前書きにある「二人(母と作並)は子供の頃、実家の庭を遊び場にしており、その時の会話を二人が再現する様子を日向子は何度か目撃する」(A)の他に、本文中からそれと関連する根拠を合わせて指摘せよ、ということだろう。この文章は主人公日向子を一人称の視点としているから、地の文の中にも日向子の心理が、セリフよりも明確に描写される。その観点から、当該傍線から少し離れるが、次の傍線(3)の直前「二人は、子供の純粋さを取り戻そうとしていた(B)のではなく、大人の淫靡さを作り上げようとしていた(C)」を根拠としてピックする。Cに気づくまで、日向子はBと思っていた、このことが先のAと合わせて本問の根拠となる。
また日向子の内面傾向が説明される2️⃣の場面から、日向子が「現在を見る人」であること(D)、それゆえ「過去を見る人」である作並を「そこから連れ戻したい」と感じていること、これも根拠に加える。以上より、「現在を見て生きる日向子には(D)/作並と母が子供の純粋さを取り戻すため(B)/かつての遊び場での会話を再現しているように思えたから(A)」となる。
<GV解答例>
現在を見て生きる日向子には、作並と母が子供の純粋さを取り戻すため、かつての遊び場での会話を再現しているように思えたから。(60)
<参考 S台解答例>
日向子は作並を過去を見る人だと思っており、母と作並が、以前子供の頃の会話を再現する様子を目撃していたから。(53)
<参考 K塾解答例>
子供の純粋さを取り戻そうとしているような二人の様子から、初恋をやり直そうとしていると感じていたから。(50)
問三 「思い出って、そんなことに有効に使えるものなの?」(傍線部(3))とある。思い出のあり方に対して日向子はなぜそのように感じたのか。その理由を説明せよ。(三行:一行30字程度)
理由説明問題(心情)。ここでの「?」は単純な疑問ではなく、日向子自身の中での「確認」である。傍線2文前に「そうだったのか、と腑に落ちた」とあり、日向子の中ではすでに了解されたことだからだ。傍線の直後が「~?いやらしい、と思った」と続くことからも、「そんなことに有効に使える」ということは、信じかだいが半ば事実として想定されているのである。
では、「そうだったのか/そんなこと」の指す内容とは何か。それは作並が、思い出の母との初恋を大人として「やり直す」(作並)ことによって、「大人の淫靡さを作り上げよう」(傍線前文)とすることだ。一般化すると、「幼少期の思い出を/成熟した大人として/再び生き直そう」(A)とすることである。それは「現在を見る/過去は何かを失ったものとみなす」(B)(2️⃣)日向子にとって、新たな発見だった。ただそれは信じがたい、驚きを禁じ得ないから、「?」がつき、いったん自分の中で確認しているのである。「Bの日向子にとって/Aの作並の姿は/驚きを含む発見をもたらしたから」とまとめる。
<GV解答例>
現在を見て生き思い出は既に失われた過去だと信じてきた日向子にとって、失われたはずの幼少期の思い出を成熟した大人として再び生き直そうとする作並の姿が、驚きを含む発見をもたらしたから。(90)
<参考 S台解答例>
過ぎ去った過去は自分だけのものであり、既に何かを失っているものだと考える日向子にとって、思い出はこれから何かを作り出すこと使えるものなのかと疑問に感じたから。(79)
<参考 K塾解答例>
思い出とはその時の自分だけのものであり、思いを馳せる時には既に何かを失っており、また、今の自分のものでもなく、これから先の自分に新たなものをもたらすきっかけにもなるとも思っていなかったから。(95)
問四 「そこから、もう一度始める。初恋に限りなく似た、けれども、まったく異なるつながりを」(傍線部(4))とある。これとほぼ同じ内容を述べている一文をこれより前から見つけ、冒頭の五字を抜き出せ(句読点を含む)。
<答>二人は、子
(※ 二人は、子供の純粋さを取り戻そうとしていたのではなく、大人の淫靡さを作り上げようとしていたのか。)
問五 「がきだよ。私は心の中で呟いた」(傍線部(5))とある。日向子がこのように感じた理由を説明せよ。(二行:一行30字程度)
理由説明問題(心情)。作並の思い出に対するスタンス、母との「初恋」を今に生き直そうとする姿(S)(←問三)を知り、日向子は「(作並くんは)がきだよ」と心の中で呟く。そこにどんな気持ち(M)が含まれているのか。傍線直後が根拠になる。「そしたら哲ちゃんて呼びたくなった。作並くんが、私を日向ちゃんて呼ぶんなら、私も、哲ちゃんて呼んでも良い筈だ」。ここから「日向子」が、もともと親しい関係にある作並を、年の差をも越えてより対等な、同じ「今を生きる同志(かつ自分と同じがき)」のように捉えようとしていることが読み取れるのではないか。日向子の内面傾向を説明した2️⃣で、「今を見る人」である日向子は作並を「過去を見る人」とみなし、「そこから取り戻したい」と感じていた。ところがどっこい、作並は作並のやり方で、「今」を立派に生きているではないか(日向子自身よりも)。以上より、「高校生として今を多感に生きる自分と同様に/作並もかつての母への初恋の続きを今に実現しようと純粋に生きている(S)/と思えたから(→がきだよ)」とまとめる。
<GV解答例>
高校生として今を多感に生きる自分と同様に、作並もかつての母への初恋の続きを今に実現しようと純粋に生きていると思えたから。(60)
<参考 S台解答例>
作並自身の言葉と裏腹に、作並は心の底では、子どもの頃の母との関係に戻りたいと思っていると日向子は考えているから。(56)
<参考 K塾解答例>
大人でありながら自分の子供っぽさをことさらに否定してみせること自体が子供じみていると感じられたから。(50)
問六 「慰めてやる。今度、あいつらが哲ちゃんを苛めたりしたら、絶対に私が慰めてやるから」(傍線部(6))とある。ここには作並に対する日向子の気持ちの変化が表れている。日向子の気持ちはどのように変化したのか。「涙」「いとおしい」「おやじ」の三語を使って説明せよ。(三行:一行30字程度)
心情説明問題(変化)。本文全体を通しての、日向子の作並に対する気持ちの変化を答える。変化前(B)、変化の原因(C)、変化後(A)を考える。まず、変化前の日向子の作並への気持ちは、年の差に関わらず親しみを感じていながらも(B1)(1️⃣)、「現在を見る」自分からして「過去を見」てばかりいるようで、「そこから連れ戻したい」「私が見ている海を見てほしい」とあるように、歯がゆさを感じている(B2)(2️⃣)。それが作並との会話(C1)(3️⃣4️⃣)、帰る時の出来事(C2)(5️⃣)を経て、「人を情けないと思うのと、いとおしいと思うことってなんて似ているんだろう」とあるように、作並を「だせーおやじ」と思いながら、だからこそ「いとおしさ」を感じ、その弱さを守りたいような気持ち(←「慰めてやる」)になっている(A)(5️⃣6️⃣)。
B→Aの間で何があったのか。まず、作並に母との関係をしつこく聞くなかで、作並が過去ではなく大人の現在において、「初恋」を生き直そうとしていることを知り衝撃を受け(問三)、作並との連帯意識が強まる(問五)(C1)。さらに、知り合いの男に「だせー」と言われ、心配して駆け寄った作並が、実際「だせー」のを認め、思わず涙が溢れてきたのだ(C2)。もちろん、これは先の連帯意識の強まりがあったからこそ、作並の「弱さ」につい感応して涙を流したのである。以上より、「親しく接しながらも過去にとらわれる作並を歯がゆく感じる(B)→不器用に母を想う作並が自分と同じく今を生きていることに気づく(C1)→おやじと蔑まれる作並の姿に思わず感応し涙を流す(C2)→その弱さをいとおしいとさえ思うに至った(A)」とまとめる。
<GV解答例>
親しく接しながら過去にとらわれる作並を歯がゆく感じていたが、不器用にも母を想い自分と同じく今を生きる作並に気づき、おやじと蔑まれる姿に思わず感応し涙を流し、その弱さをいとおしいとさえ思うようになった。(100)
<参考 S台解答例>
日向子は、知り合いの男が作並を「だせーおやじ」と言ったのを聞いて、自分もそう思って、作並を情けないと思い涙があふれた。情けないと思うことがいとおしいと思うことに気付き、子どものままの作並を自分が守っていってあげようと思うようになっている。(119)
<参考 K塾解答例>
母の幼なじみで年上の存在だと思っていた作並が、ださいおやじと言われ、自分自身もださいと感じ情けないと思うと涙が出てきたが、同時にいとおしいとも思うようになった。(80)