Q.合格を確認した時の状況を教えて下さい!
去年も九大のAOを受けたのですが、去年は心の準備に1日かけて合否を見て、落ちて、その後1週間落ち込んで布団から出られなくなりました。
今年は去年のこの失敗を踏まえて、いつも通りスマホをいじる途中でさりげなく合否を確認する戦法をとりました。そして、塾を出て、音楽を聴きながら外を歩き、さりげなく受験番号が並んでいる画面をチラッと開きました。すると、自分の番号らしきものがあって、手の震えと動悸が止まらなくなりました。立ち止まって三度見した後、塾まで全力ダッシュしました。人生で1番のスピードで走ったあと、何食わぬ顔で塾に入り、金城先生に画面を見せました。
金城先生にも番号を確認してもらって、ハイタッチしても本当に合格したか疑っていました。私のセンターの点数からするとあまりにも信じられない出来事だったので、今でもまだ疑っています。
Q.GVの良かった点を教えてください。
與那城先生
最初から難しい英文を冊子で配られて、「あー、英語終わったわ。」と思いました。でも、「調べてもいいから満点とって」と言われて安心しました。時間制限やルールを設けるのではなく、好きなだけ調べて良いというのが純粋に英語と向き合う機会になって楽しかったです。作文は受験の英作ではなく、日本語の作文みたいな感覚で取り組めました。
ここで一文入れたら読みやすい、単語は言い換えた方がかっこいいなど、段落分けや構文よりも細かい指導がしてもらえました。今までの自分は英作を「時間内にある程度書けて、構文ちょこちょこ入れとけば適当に点もらえるだろ」という明らかに舐めた態度で考えていましたが、
與那城先生に添削してもらううちに、「読む人の気持ちを考えなくては」というコミュニケーションツールとしての英語を学ぶ意識が身につきました。自分の周りの人は読解の際に、ただ覚えた構文に反応するのではなく、「強調したいからこの言い方をしているんだ」と筆者の言いたいことを理解しながら読んでいました。
生徒の英語に対する態度を正しいものにしていく與那城先生の指導は、與那城先生の異常な英語オタクが可能にした貴重なものだと思います。
大城先生
大城先生との関わりは週に1回の文法の授業だけだったのですが、私は文法や語法がガバガバだったので大城先生の文法の授業が受けられて良かったです。授業中にセンターの第一問と第二問を解く時間があったのですが、毎回私だけ点数が異常に低くても大城先生は引くこともなく励ましてくれました。
アクセントや発音に細かいルールがあることや、覚えないといけない熟語が意外と多いこと、センターの第一問、第二問は10分で解いた方がいいことなど、学ぶことがいっぱいありました。今回のセンターでは読解をいつもより間違えてしまいましたが、点数が思っていたよりガタ落ちしなかったのは文法問題を練習していたおかげかなと思います。
授業とは関係ありませんが、嫌々塾に来た日でも大城先生が笑顔で挨拶してくれることが嬉しかったです。授業などの直接的な関わりは少なくても、塾の雰囲気を明るくしてくれる大城先生は浪人生にとってありがたい存在です。
義村先生
一番最初に義村先生の授業を受けた時は、パキパキ話して、厳しいこともガンガン言ってくるので怖い先生かもしれないと怯えていました。でも、思い切って質問をしてみた時は優しく対応してくれて、激しくギャップ萌えしました。前期試験の対策で小論文を見てもらうことが多かったのですが、沢山の生徒を見なければいけない時でもギリギリまで自分の時間を割いて丁寧に個別で指導してくれるので「もしかして聖母なのかな」と思いました。
普通だと、時間が経つにつれて自分が書こうとしていたことは忘れてしまいますが、義村先生の場合は添削が返ってくるのが早いので、自分の伝えたいことと読んだ人が思ったことのズレを正確に認識することができます。
使う言葉や例は適切かなどの細かいチェックも欠かさずしてくれるので安心感もあります。個人的に嬉しかったのは、志望学科に合わせた小論文にするために、芸術系のことや大学のことなどを一緒になって調べてくれたことです。芸術系の進路は自分しかいなかったにもかかわらず、手間を惜しまず、使える例を探してきてくれるので、新しいことを知りながら楽しく文章を書くことが出来ました。
大岩先生
センターまでは大岩先生の現代文の授業を受けていました。私は評論に苦手意識は無かったけど、設問に関係の無いところで引っかかることが多い厄介な生徒でした。自分でも、「この一文を気にする必要はないんだ」と理解していても、いつもモヤモヤしたまま問題を終えることが多かったのですが、大岩先生はたった一文でも、前後にこんな文脈があったんじゃないか、この考えのことを指しているんじゃないかと質問に答えてくれるので、毎回やり切ったという達成感を持つことが出来ました。
同じ得点でも、文章を全て理解したのとしていないのでは、その後の自信が違います。大岩先生が疑問を否定せずに毎回答えてくれていたので、本番では自信をもって挑むことが出来ました。
大岩先生には前期試験の小論文も見てもらいました。大岩先生の小論文対策は、とにかく周辺知識の詰め込みがエグいです。手を動かしてロボットを作ったという問題文から、民芸やデカルトの話、これからどのようなデザインが必要か、ということまで話が広がります。人名や思想を出して、倫理や政経で暗記したことと紐づけてくれるので、バラバラの知識が繋がっていく感覚がありました。
また、大岩先生には政経の勉強でもお世話になりました。私は倫理・政経選択にもかかわらず、興味のない政経はほっといて、倫理しかやっていませんでした。先生には内緒にしていますが、過去問では50点台しかとったことがありませんでした。そこで、センター3日前に大岩先生に政経を触っていないことを打ち明けて、ひたすら個別で教えてもらいました。そして、本番では無事8割を超えることが出来ました。九大芸工のAOでは社会の点数のみ圧縮されないので、もし、あの時大岩先生に見捨てられていたらこの合格は有り得なかったと思います。
金城先生
AOの志望理由書は金城先生と一緒に作り上げました。正直、書類選考で落とされる人はなかなかいないので、若干適当に書こうとしていましたが、金城先生がやたらしつこく話を聞いてくるので、私もスイッチが入ってしまいました。普通ならOKもらえそうな文章を書いても、やりたいことの核をどこまでも追求して、めちゃくちゃ書かせてきます。私のスマホのメモ帳は何パターンもの違う志望理由書でパンパンです。
自分の経験したことや将来を考えすぎて2回ぐらい病みそうになりましたが、途中からは「こんなにデザインをやりたくて、いろんなことに興味がある私を落とすなら、この大学はマジでセンスない」という謎の上から目線で書いていました。この時一生懸命に自分と向き合って納得した志望理由を書けたからこそ、大学に左右されずにやりたいことをやろうという気持ちが強くなって、未練なく前期後期で違う大学に出願できたのだと思います。受験で難しいのは気持ちの切り替えですが、まさか志望理由書を通してそれを学ぶとは思いませんでした。金城先生と本気で志望理由書を書く人には病まないように気をつけて欲しいです。
佐野先生
佐野さんはめっちゃ関西弁なので最初怖かったのですが、実は凄く優しい先生だと夏ぐらいに気づきました。出願期間が終わるギリギリに「大学からの資料に志願票が入ってない!」となった時も、志願票の余ってる母校まで連れて行ってくれて、そのまま郵便局に行き、無事出願することができました。この時の御恩は忘れません。
佐野さんはGVに通う沢山の生徒のことをよく見ていて、話しかけ方も負担にならないように気をつけてくれます。滑り止めや第二志望など、第一志望以外について考えたり、聞かれたりすることが私はあまり好きでは無かったのですが、佐野さんは「まだ考えてていいよ」、「大学4年ぐらい好きなことやったら」など、ポジティブで程よく適当に会話をしてくれるので、進路の話も重たい気分にはなりませんでした。また、毎日朝から居てくれたのも嬉しかったです。昼から塾に来る先生も多いですが、佐野さんは朝から「おはよう」と毎日、同じ時間に塾で待ち構えていてくれるので、浪人生活でも学校に登校するかのように塾に通うことが出来ました。
砂川先生
私は物理も数学も、砂川先生に質問していました。私は本当に理系が苦手で、上手く質問することも出来ないのですが、砂川先生は何とかして質問の意図を汲み取って答えてくれます。自分でも何言ってるか分からない時があるのに、砂川先生は段々と私の言語に慣れてきたので本当に凄いです。留学後復学しなかった私は物理がほぼ初学で抵抗しか無かったのですが、砂川先生のおかげで今では物理が嫌いじゃない程度にまで落ちつきました。
一人で物理の勉強をしていると、教科書の文字をただ読んで、がむしゃらに公式を使ってしまいますが、砂川先生の授業は現象のイメージを大事にしているので、暗記したことに感覚がついてきて「分かった!」となる時があります。その瞬間が面白いので、もっと早く砂川先生のところで物理を学んでいたかったなと思います。
クラスで1番出来ない子だったけど、砂川先生の物理の授業が1番楽しみだったかもしれません。途中まで砂川先生から習っていた数IIIもバリバリの初学で、聞く言葉全部知らない状態で授業受けてたので砂川先生には本当に迷惑しかかけていないです。未だに数学も物理も苦手なので、入学までの1ヶ月でもっと迷惑をかけさせてもらって、理系に怯えない大学生になりたいです。
玉城先生
この先生は変態的に本が好きです。しかも、普段からいろんな集まりに参加していて、帰ろうとしてるときに限って面白い企業のホームページとか見せてきます。基本的に意識が高いので学習計画とかをきっちり立てさせてきます。私は行き当たりばったり、思いつきで生きてるので、玉城先生が点数と勉強時間を見て一緒に勉強計画を立ててくれなかったら、センターの結果はもっと悲惨だったと思います。玉城先生は数学の先生ですが、私にとっては「動く図書館」で「なんか面白い人」でした。塾に入ったばかりの人は、京大卒でGUCCIの眼鏡かけてて、iPad持ち歩いてる玉城先生を警戒するかもしれませんが、是非話しかけてみて欲しいです。
いろんなことを知っていて、今でも勉強を続けている玉城先生は、生徒の興味を深めるのに適切なルートを示してくれると思います。もちろん、数学の解説も分かりやすいです。
塩谷先生
塩谷先生は化け物レベルでハイテンションで何も考えていないように見えますが、授業は計画的で点数が上がるようにできています。私は一通り習い終わる頃には最初のことを忘れるのが嫌だったのですが、塩谷先生の授業は要点を押さえているのでとにかくスピーディーで、忘れる前に演習に移ることが出来ました。夏が終わる時期にはもうセンター形式を50分で解かされていて、本番までには正確な時間感覚が身につきました。
去年は計算も問題の理解も遅く、第二問までしか解き終わらないこともあった私にとっては、時間内にほとんどの問題に触れることは大きな成長でした。最初は、いきなり50分で解かされはじめるので、ふざけんなコノヤローと思っていましたが、授業後に分からない問題のフォローもしっかりしてくれるので復習に余計な時間をかけることも無かったです。私は物理と化学の選択で、塩谷先生の生物の授業を受ける機会は無かったのですが、校外研修で海に行った時の先生の生き物の話はとても面白かったです。塩谷先生は、ハイテンション過ぎてたまに腹立つことも言いますが、いろんなことに興味を持たせつつ、点数もしっかり上げてくれる良い先生だと思います。
まゆこさん
まゆこさんは入塾してからセンター直前までずっと私を担当してくれたチューターさんです。課題に追われて、まゆこさんとの物理がなかなか進まなくても決して怒りませんでした。怒るどころか共感してくれました。年が近くて、同じく浪人を経験した先輩だからこそ、何でも相談、質問をすることができました。
まゆこさんとの個別は毎週日曜日の朝9時からで、今思うと個別を入れる時間も適切だったと思います。集団授業が無い日曜日はだらけそうになってしまいますが、そこで朝から起きて嫌いな理系の復習に時間を充てられて本当に良かったです。1週間の授業で理系科目に心を砕かれても、日曜のまゆこさんとの復習でやる気を取り戻すサイクルが出来ていたので、センターまで挫けることなく毎日塾に来れたのだと思います。
センター当日、私は数学に完全に心を折られましたが、まゆこさんがくれたメッセージを読んで気持ちを切り替えることができました。ずっと理系の出来ない自分に真っ直ぐに教え続けてくれたまゆこさんからの言葉だったから、心に響いたのだと思います。本当にまゆこさんには精神面で支えてもらって、感謝の気持ちでいっぱいです。
Q.芸術系を目指す後輩たちへ
芸術が好きで、ものづくりがしたいけど美大はなんか違う…という人は意外にも多いと思います。そういう人には文系が多いですが、受験科目は理系です。しかも、二次は実技があったりします。世の中酷いですね。苦労します。でも、諦めないでとりあえず挑戦してほしいです。私は小学生からデザイナーになりたいと思い、高1から九大芸工に行きたいと考えていました。
でも、本当にマジで心の奥底から叫びたくなるほど理系科目ができませんでした。そこで、このAO入試に辿り着きました。AOは楽をしているとか批判されることもあるけど、私は「得意」が偏ってしまった人間の救済措置だと思います。芸術系に行きたいけど、科目や点数的に厳しいという人は、いろんな入試方式を調べてみてください。意外とセンターの割合が低かったり、よく見たら文系科目が圧縮されてなかったりします。
芸術系学科自体が少なく、倍率が高い時は美大のセンター利用を滑り止めで出しておくのも良いと思います。ちなみに去年の私はAOの二次が実技だったので調子乗って実技対策ばかりして落ちました。「好きこそものの上手なれ」はよほど特殊な環境でない限り限度があります。嫌いなことも頑張りましょう。私は、在学中は文系、留学先は農業系、受験科目は理系で、志望は芸術系でした。私のように「あれ?自分のやりたいことに進むにはどうすればいいんだ?」と血迷ったら、まずGVに来てみてください。たくさんの良い先生たちが助けてくれるはずです。