〈傾向〉

2024年の琉球大学の読解問題は昨年と同程度の傾向にあった。大問1は昨年と引き続き物語文で2年ぶりに記述問題が復活し、下線部の日本語での具体化説明と空所補充問題の記述が出題。第2問は、「記憶は専門家が考える以上に優れている」と題した科学系の英文が主題された。語彙の言い換え問題や表現選択問題が中心で、和訳の選択問題や代名詞の抜き出し問題も出題された。第3問は会話文で大学での会話のやりとりである。日常的な会話・対話文で、今年は記述ではなく選択肢なっていた。第4問の英作文は、三年連続出題されたグラフの読み取り問題から今年は個人的な体験・考えを問う問題に変更になり、多くの生徒が本番中驚いていた様子であった。英作文テーマは難しい内容ではなかったが、個人的な体験・考えの問題を対策していない生徒は苦戦していた。

 

〈大問一〉

問1 (1) d (2) c (3) e (4) d 
問2 (1) d (2) c (3) a (4) b (5) d
問3  (1) revenge (2) spite (3) doubted (4) changed 
問4 例1)小熊が夏に母熊の後を追いかけている間は、小熊を殺してはいけないと約束した
  例2)小熊が自らの力で戦えるほど強く成長する機会を与えなさい
問5 a → e → f → b → d →c

 

〈大問二〉

問1 (1) a (2) d (3) b (4) c (5) c
問2 C
問3 (B) recall (C) participates
問4 ① a ② b ③ c ④ b ⑤ a
問5 イ

 

〈大問三〉

(1)(2) i (3) a (4) l (5) k (6) e (7) h (8) f (9) j (10) d

〈大問四〉

One of my most memorable days was the school trip to Kyoto, our first group travel after COVID-19 restrictions ended. This trip was special for me because in junior high school, our school trip was canceled due to the pandemic. Although I felt really disappointed back then, going to Kyoto in high school made me very happy. Kyoto was incredible with its beautiful temples and nature. When I saw these places we had learned about in class, the knowledge came alive in front of my eyes. Being with my friends made this trip even more memorable. After spending so much time apart because of online classes, it was great to explore and laugh together again. During the day we walked around Kyoto, and I felt so lucky to be there with them. This trip taught me how important friends are and to enjoy every moment. It also showed me that we can get through tough times together.

 

概要(試験時間・解答形式・配点)

試験時間 100分
大問数 4題
大問構成 1長文読解(30点) 2長文読解(30点) 3会話・対話文(10点) 4英作文(30点) 
設問形式 語彙問題、内容把握、内容一致、具体化説明、空所補充、会話選択、自由英作文(150words)

 

〈長文読解対策〉

【①   さまざまな問題を解こう】
琉球大学の長文の対策としては、様々な記述問題に触れることをお勧めします。今年の読解問題では、記述問題が復活し、また語句補充では基本的な熟語や表現などの英作文の力も聞いています。琉球大学は設問形式がコロコロ変わるため、選択問題だけでなく和訳や具体化説明や要約などの記述問題も解く必要があります。二次対策用の参考書や他の大学の長文読解を解きどんな問題形式でも対応できるよう準備しましょう。 オススメする過去問は、長崎大学の過去問です。長崎の大学の過去問は、琉球大学同様に、選択問題、日本語での記述、英語での記述とさまざま設問形式があるので参考にして解くことをオススメします。
【②   長文を読むスタミナをつけよう】
琉球大学の英語長文は、普段読む文章よりも英文の量が多いです。700語〜1000語の英文を読むスタミナが必要です。オススメの長文対策は、共通試験テストやセンター試験の問題です。共通試験は80分で6000words以上を読まないといけません。まずは、共通テストを時間内で8割以上を目標に勉強することでスタミナがついてきます。共通テスト後は琉球大学や長崎大学の同志社の過去問です。同志社の問題は、琉球大学の同じような文字数で単語の言い換え問題や内容一致問題が出題されます。過去問がある分解いて長い英文を読み慣れましょう。

 

〈会話・対話文対策〉

頻出の会話表現を一通り書けるようにしょう。英会話表現を覚えることが大事です。今年の問題は、記述問題ではなく会話の選択でしたが、また記述になる可能性もあるため、普段の英作文から基本的な英単語や表現をかけるように心掛けよう。また、大事になってくるのが「会話の流れ」です。空欄の前後をしっかり読み会話の流れに合わせた表現を推測し記述できるようにしよう。第三問の会話・対話文は、配点が10点で低い割合になっていますが、少し勉強をするとすぐに点数が伸びます。対策として、立命館や同志社の過去問にも英会話問題があるので参考にして解いてください。

 

自由英作文(大問4)の傾向

琉球大学の英作文は、150語程度と文章量が多くまた初見で書くにはなかなか難しい内容(社会問題)が多く、また傾向も数年で変わります。最近の傾向であるグラフの読み取り問題から今年は個人的な体験・考えを問う問題「あなたがこれまでに経験した、あなたにとって思い出深い一日」に変更になり、内容は難しくないものの急な変更で今年の生徒の多くが驚いていました。琉球大学の英作文対策は傾向に惑わされず、様々なジャンルの英作文を書いてどんなテーマも対応できる力を身に着けよう。特に、医学部の生徒は、英作文で大きく差が出るため日頃から英作文に力をいれて勉強しよう。

 

自由英作文 対策

自由英作文は、一人で対策するのは難しいので、小論文と同じように先生に添削をしてもらい、文法的なミスのチェックだけでなく論理展開や考え方などの内容面もしっかりみてもらうのが一番の対策です。普段からさまざまなテーマについて問題形式にとらわれず150語程度で書けるよう練習しましょう。対策としては、英検準1級の過去問や他の大学の過去問(長崎大学や鹿児島大学など)を解くことオススメします。英作文をすぐに書けない生徒は、和文英訳のテキストを進めながら、自由英作文の解答例を読んで英語の表現やテーマに対するネタをたくさん覚えよう。琉球大学の解答例として、赤本だけでなく琉球大学が解答例を載せているので、琉球大学のHPを参考にしてください。
 
琉球大学HP  http://www.u-ryukyu.ac.jp/admissions/passed/ 最下部に解答があります。