各大問毎の考察

【全体】
全体として、設問構成や問題数、問題形式に大きな変更はありませんでした。難易度は個人的な印象では、平年並み〜やや易化したと感じます。
 
【第1問〜第2問】
こちらの大問は短文やイラストを用いた問題形式になっており、聞き取りやすい内容になっています。音声も2回流れる箇所であるため、いかにこちらで点を落とさないように解いていくのかがポイントです。取り組みやすい内容とはなっておりますが、試験序盤の緊張の中、テンポ良く問題を解き進めていかなければならないため、集中は必要です。
 
【第3問】
この大問からは、音声が1回しか流れませんが、比較的短い対話となっています。たいていの場合2人の会話になっているため、「誰が」「何を」主張しているのかという基本的な事柄を把握できれば難しい内容ではありません。但し、日常会話が表されていることが多いため、話の流れが変わることが多いです。(例えば、問14:辞書忘れた→教室に忘れたの?→いや、今朝バスの中でバックの中を取り出した→バスの中の辞書の忘れ物は事務所にあるはず→じゃあそこに行こう!)このように忘れ物のお話から発展して、これから事務所へ行くという行動へと話の流れが変化しています。この状況の変化のスピードが早いため、それに合わせて状況をイメージしながら理解することが必要です。
 
【第4問】
引き続き音声は1回しか放送されませんが、この大問は図表やグラフを用いた設問です。表やグラフにはメモを書き込みながら聞くのがおすすめです。数の増減なら(↑↓)、条件を満たしているかどうかは(○×)など、普段の練習から、記号や簡単なメモを書きながらリスニングを行うことが効果的です。
 
【第5問】 
難問であることが多い第5問も、これまでの大問と同様、設問に示されている問いを読みながらメモを取りながら、出来るだけ多くの情報を取り入れることに集中しましょう。第5問は特に音声が長いため、音声が流れる前の準備の時間に、予め設問や選択肢にも目を通すことができれば、より取り組みやすくなります。但し問33のように、音声で明言されていないことが答えとなる可能性もありますので、「情報を得る」+「その情報で何を示したいのか」という視点で選択肢を吟味することも求められています。
 
【
第6問 】
複数人の対話を聞いて答える問題形式であり、今回の設問のように登場人物の意見が分かれる場合が多いです。誰が「どちら派(賛成?反対?)」なのかをしっかり掴むことを意識しましょう。問36は4人が交互に話すため苦手に感じる人が多いようですが、今回の場合のように、会話の最後に相手の名前を呼びかけることが多いので、そこをヒントに落ち着いて聞くことが大切です。
 
 

これからの対策について

リスニング力アップのポイントは英語の音声に慣れることです。この「慣れ」は短期間で集中的に身につくものではなく、コツコツ時間をかけてゆっくり獲得していくものです。そのためには日頃から毎日少しずつのスキマ時間で聞き続けることが必要であり、アプリやYoutubeの簡単な面白いコンテンツや、問題形式のリスニングCDなど、様々なタイプの音に触れるのは効果的であると思います。また問題を解き、復習の際にはスクリプトを読む、リンキング(音のつながり)を意識する、それを踏まえて音読を行うといった練習を行なってほしいです。普段からそのポイントについてお伝えしていますので、それを朝の会の15分間のリスニングで実践してくれている人は、結果が点数に表れていました!これから対策を始める皆さんにも参考にしてほしいです。

 

英語担当 Arisa