〈大問一解説〉

琉球大学は、ここ数年基本的な英単語(センタ―レベル)に下線部が引かれ、その単語と置き換え可能な同意語を答える同意表現問題が出題されています。問題自体は、前後の文章を読み推測して解ける問題は少なく、単純な語彙の力を聞く問題が多いです。

対策としては、語彙力をつけるために普段から単語を覚える際に同意語を確認にしよう。

問(一)

(1) colleague 同僚/仲間  答え(エ)

  大学     親戚/身内    教授    (仕事)仲間/同僚

(ア)college (イ)relative (ウ)professor (エ)associate 

 

(2) conducted  行われた  答え(イ)

  を集中させる   ~行われた  協力する     ~に捧げる

(ア)focused on (イ)carried out (ウ)cooperated with (エ)devoted to 

 

(3) assess  評価する  答え(ウ)

  税金を課せる  入手する    を評価する    ~を批判する

(ア)tax (イ)access (ウ)evaluate (エ)criticize 

 

(4) harsh 残酷な  答え(イ) 

   積極的な   不愉快/不親切な  優しい     絶望した

(ア)positive (イ)unpleasant (ウ)gentle (エ)desperate 

解説  (4)harshの意味に近いのがunpleasantである。残りの選択肢は、文脈に合わない。消去法を使おう。

(5) consequences for ~への影響/結果 答え(イ)

  ~の違い/相違  ~の影響    成功      刑罰/処罰

(ア)differences of (イ)impacts on (ウ)successes for (エ)penalties for 

 

(6) effective 効果的な

  愛情をこもった 大きな影響のある/有力な 粗い      歓迎する

(ア)affectionate (イ)influential (ウ)rough (エ)welcoming 

問(二)

( a )の前文の内容は、「また幼稚園でのひもじい経験は、読解の点数や子どもの学習への取り組み方に影響を与えているようだ。」と幼稚園の時のマイナス影響を書いているので、選択肢(ア)の逆説以降の「その全体の影響は早い時期の食糧不足より影響が弱い。」つまり「それでも幼稚園児はより幼い子よりましである」というプラスの内容と文脈があう。選択肢(ア)の主語the overall effectsは、前文の幼稚園の時の影響を指している。また( a )の後ろの文は、「幼稚園児は少なくとも幼稚園で食事が提供されている」と選択肢(あ)の理由を述べられているため、空所には選択肢(ア)が適切である。

 しかし、その全体の影響は早い時期の食糧不足より影響が弱い。

(ア)but the overall effects were weaker than food shortages at earlier ages

( b )の前後の文では、空腹状態の親の行動が説明されており、選択肢(ウ)が空腹の親の説明と繋がるので適切である。

そしてすぐにイライラし注意散漫になる、そして不幸な両親はあまり子どもと関わらない

(ウ)and easily annoyed, careless, and unhappy parents engage less with their children

(c)の前後の文は、幼少期の空腹の経験が後の人生に影響を与えると説明されおり、選択肢(イ)と内容が合う。また、文法的にもshowの後ろには目的語(名詞)が来るので、今回の選択肢で名詞のかたまりを作っているのは選択肢(イ)のみである。

赤ちゃんや幼少時代の初期の飢えが、どのように幼少期の後半でわずかだが重大な違いをもたらすのか

(イ)how hunger as a baby and in early children can result in slight but significant differences in learning abilities later in childhood 

問(三)

(A)

①Department of Education conducted between 2000 and 2006, which followed about 10,700 children born in low-income households in 2000. ②It asked the parents of (A)these children about various aspects of their lives, including the quantity and quality of food in their households

下線部(A)のthese children 「そのような子ども」は、前文(3段落2行目)の後半のabout 10,700children born in low-income households in 2000.を指している。

(B)

①Experiencing hunger at age 2 had a similarly strong negative effect on children’s social, emotional, and mental abilities in kindergarten. ②Hunger experienced at preschool also seemed to affect reading scores and how the children approached learning, ( a ). ③Johnson says that nursery school children are at least getting some access to food in their nursery school classrooms or their child care centers. ④Little babies and very young children, on the other hand, don’t have this option.

⑤However, (B)these effects aren’t necessarily because the children themselves went hungry.

 下線部(B)のthese effects 「そのような効果」は、5段落の1行目のa similarly strong negative effect on children’s social, emotional, and mental abilities in kindergartenを指している。

問(四)

十分な食料がある家庭出身のすべての子どもが幼稚園で成功した。

(1) All of the children who came from homes with enough to eat succeeded in kindergarten.  →×

解説

2段落目に、十分な食事が与えられていない子どもは、与えられている子どもより幼稚園への準備があまりされていなと書かれているが、十分な食事が与えられているすべての子どもが成功するとは書かれていない。言い過ぎである。allやeveryなどの100%を示す選択肢には、十分気を付けよう。

人生の初期に食料不足を経験した子どもは、幼稚園をはじめた時学ぶ準備がよりできている。

(2) Children who experience food insecurity early in life are readier to learn when they start kindergarten  →×

解説

 2段落目に、十分な食事が与えられていない子どもは、与えられている子どもより幼稚園の準備ができていないと書かれているので、(2)の選択肢は、逆のことが書かれているので間違えである。

アンナジョンソンの研究は、不安感や栄養バランスや食料不足に関する問いを含んでいる。

(3) Anna Jonson’s research includes questions about insecurity, nutritional balance, and food shortages. →〇

解説

3段落の4行目以降に研究で調査員が両親に尋ねた問題が以下である。in the last 12 months, did you worry your food would run out before you could buy more? 「ここ一年の間で、食材を買う前に食材がなくなるのを心配しました。」→不安感 In the last 12 months, could you afford to eat balanced meals?「ここ一年の間で、バランスの取れた食事をたべる余裕がありましたか。」→栄養バランス In the last 12 months, were you ever hungry because there wasn’t enough food?「ここ一年月の間で、食べ物がなく空腹になったことがありますか。」→食料不足 これらの質問から(3)の選択肢は正文である。

飢えを経験した影響は人生の初期の段階ほどより強くなる。

(4) The effect of experiencing hunger are stronger in earlier stages of life.

解説

4段落の2行目と一致する。 “Moreover, the younger the children were when the family struggled with hunger, the stronger the effect on their performance once they started school”「.家庭が飢えと戦っている時に子どもが幼ければ幼いほど、学校を始めた際の学業へ影響は強くなる。」

子どもの脳の発達は彼らの両親の飢えによって影響される。

(5) Children’s brain development is affected by their parent’s hunger 

解説

6段落の2行目~6行目と一致する。2行目はThey could also be an indirect result of parents being hungry, which also affects a child’s development「こどもに与える悪影響(they)は、両親が空腹であるという間接的な結果の可能性がある。そして、これは子ども発達にも影響を与える」と書かれている。段落の後半では、子どもの脳の発達に重要だとわかっている子どもとの交流を飢餓の両親がしていないことが述べられている。

コックのよるとジョンソンの発見は子どもの発達を支える政府の援助プログラムの重要さを証明している。

(6) According to cook, Johnson’s findings prove the importance of government food assistance programs for supporting children’s development.

解説

8段落目の1行目と一致する。

 

問5 本文の要約として最も適切な文はどれですか。以下の(ア)~(エ)より1つ選び、記号で答えなさい。

解説 要約問題は、本文の主張(テーマ)が読み解くことが必要である。今回の文章の主張は、一段落目の一行目に書かれている「人生のはじめの数年の間に食事が十分でない家庭で育つと今後の学校生活で成績に害を与える可能性がある」である。この1行目の主張の具体例や理由などが本文の中で掘り下げて書かれている。また、本文中に何度も1行目の内容が言い換えられて書かれていることに気づけば、本文の主張に気づくことができる。

    貧しい地域で育てられた子どもは彼らが大人になったとき苦しむ。

(ア) Kids who were raised in a poor community suffer when they become parents. ×

解説 主張とは異なるため不適切。

学校についていけない子供は、彼らの仕事をよく理解している両親が必要である。

(イ) Kids who fail in school need parents with a better understanding of their job. ×

解説 本文に書かれていないため不適切

初期に飢餓で苦しんだ子供は、同級生より遅れをとる。

(ウ) Kids who suffer hunger in their first years fall behind their classmates. 〇

解説 本文の主張に合う。

両親がお金もちの子どもは幼少期の食べ物の重要さを知っているかもしれない。

(エ) Kids whose parents are rich may know the importance of food in childhood ×.

解説 (エ)の選択肢の内容は、本文に書かれていないため不適切。