琉球アジア文化レビュー

例年に引き続き、全国的に見ても難易度の高い文章内容となり、多くの高校生にとっては難しいと感じるものであったと想定される。  

 

課題文は、芸術における表現行為を例に挙げながら、「表現」を通して他者の認識世界(環世界)に触れることが自己の認識世界を拡げることに繋がると述べ、そうした認識世界が拡がる契機は芸術作品だけでなく日常の他愛のない会話にも隠されているという趣旨の内容となっている。この趣旨を理解するだけでも一苦労であったと思われる。  

 

設問は、前述の趣旨を理解していなければ解けない問題となっており、そもそもの文章内容を理解できた生徒とできなかった生徒で大きな点差が生じるものであっただろう。  

 

琉球アジア文化の受験にあたっては、言語や文化、歴史、民族、文学など人文知への幅広い理解が必要となるため、日頃から社会の仕組みや構造について考察し、批判的思考力を高めることが重要となる。